世界中のお客様に「京都クオリティ」を届けたい

株式会社ロマンライフ代表取締役社長 河内 誠

世界中のお客様に「京都クオリティ」を届けたい

 洋菓子店マールブランシュ本店は、1982(昭和57)年に京都北山にオープンしました。「西洋菓子の芸術座」をコンセプトに、“京都のほんまもん”を提供することで、京都を代表する洋菓子店にまで成長。茶葉の栽培から鑑定、調合までを極めたお濃茶ラングドシャ「茶の菓」をはじめ、こだわり抜いたスイーツの数々で、全国区のブランドを確立しました。創業40周年を迎えた今も、独自の「京都クオリティ」を追求し続けるマールブランシュ。代表取締役社長の河内誠さんにお話をうかがいました。

京都有数の観光地・嵐山の新たな顔として

 マールブランシュは、創業から40年以上、日本人の好みに合う洋菓子を目指すとともに、京都の洋菓子店として「京都クオリティ」を追求してきました。それが、おいしさの原点ともいえる「素材」にこだわり、京都に受け継がれてきた繊細な匠の「技」を極める。季節の趣に寄り添う「心」でおもてなしをするという、マールブランシュのお菓子作りを支える考え方です。
嵐山店オープンのきっかけは、嵐山の新たな顔になってほしいというお話をいただいたからなんです。「老舗は楽しい」という昇龍苑のコンセプトに賛同し、京都ブランドの一つとして出店しました。嵐山は、国内外からたくさんのお客様が訪れる、京都きっての観光地。世界中の方に「京都クオリティ」を味わっていただける、届けられる場所だと思っています。
商品としても、京都みやげとしてもご好評いただいているお濃茶ラングドシャ「茶の菓」をはじめ、嵐山店でしか手に入らない限定パッケージなどをラインアップに加えました。

伝統とモダンを兼ね備えたおもしろさ

 嵐山昇龍苑の建物は、どっしりとした瓦屋根など、伝統的な要素を備えつつ、吹き抜けの空間はモダンで開放的。伝統とモダンを兼ね備えた建物ですよね。また、カフェなど気軽に立ち寄れる店舗の多い一階から、伝統工芸品の老舗が集まる二階へと、お店の特徴も伝統とモダンさがミックスされたおもしろさがあります。
加えて嵐山は、スポットを“点”で訪れるというよりは、エリア全体を“面”で楽しめる場所。竹林を散策したり、料亭などで上質なお料理を味わったりと、奥行きのある大人の京都が楽しめる。そのため、観光客の皆さんの滞留時間が長いというのも特徴です。マールブランシュとしても、これからさらに、お客様にゆったりと滞在していただける場づくりをすることで、地域に貢献できればと考えています。

オリジナルの宇治抹茶を使った限定スイーツ誕生

 嵐山店限定スイーツで、ご好評いただいているのが、「お抹茶アイスエクレア 茶茶棒」。看板菓子「茶の菓」と同じ茶園で育てた宇治抹茶たっぷりの濃厚でミルキーな抹茶ソフトを、香ばしいクッキーエクレアで包み、仕上げにかくし味の塩をひとつまみ加えています。独自の「お濃茶」にこだわってきたマールブランシュですが、こちらのエクレアはシュー生地にも試行錯誤しました。嵐山では、散策しながら食べ歩きを楽しまれるお客様が多いので、持ち歩きやすい棒状にしているだけでなく、抹茶ソフトが溶けやすい季節でも、生地のザクザク食感を損なわないよう、香ばしいクッキーエクレアで仕上げました。召し上がっている様子もかわいくてフォトジェニック。お客様がSNSで発信されることで、行列ができるほどの看板スイーツとなりました。

お抹茶アイスエクレア「茶茶棒」税込400円

うつろう季節の美しさを何度でも

「渡月橋」の名称は、鎌倉時代に、橋の上を渡るように移動する月の美しさを讃えた歌が詠まれたことに由来するとか。そんな情緒を感じていただこうと、嵐山店の内装は月光や竹林をイメージしてデザインされています。定番のお濃茶ラングドシャ「茶の菓」も、竹林や渡月橋モチーフの限定パッケージです。随所で嵐山らしさを感じていただきたいですね。
一年を通して、季節のうつろいをはっきりと感じられるのも嵐山の魅力。訪れる時間帯によっても、異なる表情を見せてくれます。初めての方も、リピーターのお客様も、ぜひ何度でも足をお運びください。

嵐山店限定お湯茶ラングドシャ「茶の菓」5枚入・税込750円

阪急嵐山駅方面から渡月橋に向かう道すがら、河川敷に広がる嵐山公園から対岸を眺めるのが好きですね。渡月橋、桂川、山並みが見渡せる最高のロケーションだと思います。宿や料亭など、魅力的な施設はたくさんありますが、やはり一番の財産は自然。風光明媚な嵐山を、アウトドアで感じていただきたいです。